香港雑感-10(日本と香港の外出自粛の相違点)

日本の外出自粛の状況は今の香港の外出自粛とほぼ同じような状況ですが、冷静に見て

日本は必要以上に騒ぎすぎているような感じです。

もっとも香港は15年ぐらい前にサーズで痛い目にあっているので政府も市民も其の対応に一日の長があると思います。大きな違いは下記の3つです。

1:徹底的な感染者の情報公開の実施:

ホームページに感染者の数や住んでいるところや何人の濃厚接触者がいるのか?

感染ルートが過去の何番の感染者とリンクしているのか?

海外からの帰国者の場合は帰国した日時や飛行機の便の名前

感染者の入院先や勤め先の公開

これらの情報が毎日ホームページに公開されて市民の閲覧が可能です。

名前までは公開されていませんが、 そこは噂好きの香港人です。ネットニュースでは日本では考えられないような個人情報までも公開されています。

2:帰国者の隔離の徹底:

中国からの帰ってくる人を止めた後、1~2週間で感染者が出尽くしたのですが、USAやEUでの感染が拡大するとともに 一斉に留学生や海外で働いている人達が香港に戻ってきたので また 感染者がじわじわ増えています。

そこで 政府は海外からの帰国者は問答無用で2週間の隔離と居場所がわかるリストバンドの設置を実施しています。

中には リストバンドを切って飲みに行った人もいますが、入国時に身分を明らかにされているので 逮捕されて更に罰金や拘束されています。

3:人が集まることへの対策:

この1~2ヶ月で一気に在宅勤務やTV会議や LINEやWECHATでのコミュニケーションが増えました。

さらに政府はバーやクラブカラオケの営業禁止

飲食店での3人以上の会食禁止。

飲食店内での50%以上の空席を厳守

と次々対策を打ち出しました。最近は其の確認や取り調べのために 警官が夜の街をパトロールしています。

これらの対策以上に 一番効果があるのは 公共場でも会話の減少です。

マスクは99%以上の市民が着用しております。 其の上 公共の場での電話や会話を控えています。まして 咳などしようものならその近くの人は席を移るという徹底ぶりです。 市民の意識の高さが大きな違いだと思います。