図書館に関する考察ー2

公的図書館は 今後経営は日本の少子高齢化の波をもろに受けるので二極化が進むと思います。考えられる方向性は 次の3つだと思います。

1:図書館単独の経営は難しくなり あくまでも公的機関の立場を貫くとすると市役所や公民館など他の公共施設に併設という形でハードやソフトの共有して固定費を下げて経営していく方向性。ITが市町村や県で進めば 人的には余ってくるはずなので人的資源の有効活用からの市役所の事務員さんと図書館の事務員さんを兼務してマルチに働くシステムは働き方改革にもつながるので受け入れられると思います。(ただ既得権的なものや感情的なものは 問題ですが。。)ここまで考えるともっと原点にかえって考えてみると 図書館の役割を本や文献の活用だけとすると逆に建物や対面する人もいらなくなり電子化された文章をスマホからアクセスしたり家のパソコンから利用出来れば機能的には足りると思います。事実 息子の世代は未知の知識は辞書や本で調べることよりYouTubeやグーグルで調べるので スマホのマイクに語るだけで言語に捕らわれずに世界中の文献にアクセスできる時代ももうすぐそこに来ていると思います。いずれにしても徹底的にコスト削減をしてネット上の図書館は生き残る1つの手段だと思います。

2:1の対極として公的機関ではあるが有料でその人の望むレベルのサービスを提供する方向性もありだと思います。調べものや検索以外の仕事や勉強に集中する快適な空間の提供も図書館の役割だとすると学生の街にあるレンタルデスクみたいに空間の時間貸しを公共施設の空いている空間に作っても面白いと思います。ただ それが行き着く先は銀座か?どこかに既にある会員制のクラブになってしまうのでどこで線を引くのか?は自治体の財源と特異性によると思います。公的と名乗る以上 一部の富裕層が対象ではないので言うのは簡単ですが実際は難しい方向性ではありますね。

3:さて 1でも2でもない図書館の方向性は イメージはサーカスやプロレス的なカオス空間の提供の場です。非日常的な場でAIができないようなことができる場所なのですが、今も既存の図書館にはこのようなファンクションがあるのでそれをそれぞれさらに尖ったものでしたら可能だ思っています。 日比谷図書館は 子供専用のコーナーでは絵本の語りがあり 個室では外国人相手に日本の本の読み聞かせがあり筑波の図書館では定期的に書道展や絵画展が開催され学生や市民の作品の発表の場になっています。インプットの場ではなくアウトプットの場としての役割は 図書館の方向性の一つだと思います。つくばの図書館はDVDやCDの視聴コーナーや貸し出しもあり落語のDVDは本より充実していた記憶があります。

1の仮想図書館の方向性や2の個人スぺ―スの提供はITが進めば無人での展開が可能ですが3のカオスの場の提供は人がどうしても必要であり かつ それなりの適材適所な才能がないと難しいので人材の育成が大きな課題だと思います。AIが進んだこれからの社会がどう変わっていくのか?興味がある反面 ITリテラシーが高くないとついていけない危惧はありますね。